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2026.3.10

岡本圭司選手インタビュー第四話|自分の進む道に迷ったとき。悩みながら答えを出すために

第四話|自分の進む道に迷ったとき

「選手か、親か、経営者か」──岡本圭司選手が悩んで選んだ、全部やりたい。でも時間が足りない。

100%にはなれなくても、前には進める」

パラスノーボーダー岡本圭司選手が語る、道に迷ったときの答えの出し方

進む道がわからない——

どの選択肢も大事に思えるのに、全部を選べない。

そんな葛藤の中に、立ち尽くしてしまう日がある。

プロ選手として、父として、そして経営者としても生きる岡本圭司選手。

多くの役割を抱えながら人生を歩む彼にも、「自分の進むべき道」に迷った時期があったといいます。

それは、競技の壁や怪我だけではなく、人生の中で本当に大切なものを見極めようとした時間でもありました。

 

■「選手・親・経営者」—— すべてを100%ではできない葛藤

岡本選手に、「これまでに進む道に迷った経験はありますか?」と尋ねたところ、彼はこう語ってくれました。

「選手として生きるか、経営者として生きるか、親として生きるか。

全てを選びたいけど、全てを100%で行うことはできない。

どういった配分で生きていくのか、そして本当に続けるべきかは、

何回も何回も悩んだし、その度に必死に答えを出してきました。」

どれか一つを選んだら、他の何かを諦めなければいけない。

でも、どれも捨てたくない。

その気持ちの間で揺れながら、何度も立ち止まり、何度も考え続けてきた——

岡本選手の言葉から伝わるのは、決断のたびに、自分を見つめ直す強さと繊細さです。

 

■「自分軸に周囲の声を乗せる」── そのバランス感覚こそが選択の鍵

私たちは時に、「自分の気持ちを信じろ」と言われたり、「人の意見も大切にしろ」と言われたりします。

その間で迷う私たちにとって、岡本選手のこの考え方は、とても具体的で心強いものです。

「信頼している人たちの声を【自分軸】に乗せて、後悔の無い選択をすること。」

つまり、自分ひとりで突っ走るのでも、周りの意見に流されるのでもなく、

信頼する人の声を自分のフィルターで受け止めて選択する。

この「折り合いのつけ方」こそが、後悔しない決断につながるのだといいます。

答えは外にあるのではなく、「自分と周囲の関係性の中」にある。

この視点は、どの世代にも通じる大切な気づきです。

 

■「後悔していない」── それが何よりの証明

では、これまでの選択が本当に正しかったと、岡本選手自身はどう感じているのか。

「ほぼほぼ正しい選択が出来ていると思う。

仲間たちと常に前に進み続けることを選択してるので、

今のところ後悔は無いです。」

完璧ではない。けれど、**「後悔がない」**という事実が、何よりの答え。

大切なのは、迷いながらも、周囲とともに進むことを選んできたという姿勢なのだと感じさせられます。

目の前にある選択肢が正しいかどうかは、今すぐにはわからない。

けれど、誰とどんなふうに進むかを選べば、未来のどこかでそれが「良い選択だった」と言える日がくる。

岡本選手の言葉は、そんな確信を与えてくれます。

 

■「かっこいいか」「面白いか」—— 迷ったら、自分らしさで選ぶ

最後に、今まさに進路で悩んでいる人へ、岡本選手はこんなメッセージを送ってくれました。

「悩んでも前に進まないので、

とにかく、悩みながらも前に進むべきだと思います。」

そして、選択に迷ったときの「判断基準」がとても印象的でした。

「どちらかを選択しないといけないときは、

自分はとにかく楽かしんどいかではなく、

かっこいいか” “面白いかで決めているので、

皆さんも自分らしい決断が出来ればいいなと願っています。」

しんどさや楽さで選ぶのではなく、自分にとって心が動くかどうかで選ぶ。

それが、自分の人生に納得できる選択なのだと、岡本選手は実感をもって教えてくれます。

 

■編集部より:悩みながらも、進めばいい

牛乳石鹸COWsportsでは、アスリートの語る心の内側にも価値があると信じています。

岡本圭司選手の言葉は、どれか一つを正解とするものではありませんでした。

むしろ、**「全部を抱えながら、どう生きるか」**を試行錯誤する日々を、まっすぐに語ってくれました。

進路、仕事、人生——そのどれにも明確な正解はありません。

でも、迷いながらでも「前に進もうとする意志」こそが、きっと未来をつくっていく。

そう思わせてくれるインタビューでした。